【2013年度 秋の交流会 in 熊本・阿蘇】     【機関誌第3号】     Top


     「ボランティア体験」

                      本 多 眞 山 (ほんだ なおたか)(熊本)

 私は、理学療法士として熊本の病院で下川先生と一緒に働いています。昨年の10月に「ゆいまーる秋の交流会in熊本・阿蘇」にボランティアとして同行させていただきました。

 初めてお話を伺った際にはどのような事をすればいいのかイメージできず、自分がご一緒して本当に大丈夫なのかという不安感でいっぱいでした。
 まず、前準備として、下川先生から会の機関誌『ゆいまーる』をお借りし、参加される方の情報収集を行いました。また2日間のタイムスケジュールをいただき、当日の打ち合わせを行いました。内容は主に車椅子での移動の補助や、温泉での入浴時のサポートといった内容でした。

 実際に皆様方とご一緒させていただいて驚く事の連続でした。先ずは感覚がものすごく研ぎ澄まされている事に気づきました。熊本駅から熊本城に向かうバスでのことですが、車体が道路といくらか異なった音をたてますと「路面電車の線路ですね」と話しかけられたのにはびっくりしました。
 また、阿蘇の大観峰でトイレ休憩をとった際に、皆様とバスから降り、阿蘇の山並みを眺めました。この時は皆様方が山並みの情景を見えているかのように感じました。

 阿蘇小国町の鍋ヶ滝では、険しい山道を皆様と一緒に歩き、滝つぼに向かって流れ落ちる様子を裏まで回って行きました。そこは水しぶきは浴びるし、足元は大小の石ころがあるし、皆さんには危ないのではと思ったのですが、だれも滑ることなく無事到着され感動しました。また、どうしてもバリアがあり目的地にご一緒できない事もあり、悔しく思う事もありました。

 また、食事の際にはお酒もすすみ先輩方から大変貴重なお話を聞かせていただきました。視覚障害というハンディーをもちながら皆様が社会で活躍されていらっしゃる事や、苦労された事、また社会制度についても考えさせられる事が多くありました。何より一番の私の驚きは、皆様が明るく、楽しく、また「ゆいまーる」の会がアットホームで、しかもとても重要な組織であるという事でした。情報交換を行い知識を共有する事で生活がしやすくなると感じました。

 この旅行に同行させていただき、ハンディーのある人もない人もともに理解し合い、生活しやすい環境づくりが必要であると再認識できました。
 最後になりましたが、今回貴重な体験ができた事に感謝しております。ありがとうございました。