『ゆいまーる』結成後の輪の広がり
戸 田 陽 (東京)
「ゆいまーる結成までの一つの胎動」と題して、守田代表、下川医師と筆者の戸田との出会いからまとまりまでの動きについては前に述べた。
もう一つの動きとして、大里現医師の医師国家試験合格の御祝いの会合で、関東地区の田中医師と佐藤正純医師、そして大里医師が知り合いになった経緯がある。その後、タートルの会、つまり中途視覚障害者の職場復帰を促進する会の会員なり会合の席などでも前述の方々が結束されたようである。
また、守田、大里医師のお二人の対談がNHKラジオ第二放送であり、主にこれらの動きが大同団結ともなったようである。
平成25年の春で、ゆいまーる結成後5周年を迎えている。その間、それぞれに遅々たる歩みではあったが、会員数も倍増して今日を迎えている次第である。
会員は、医師と理学療法士の資格の所有者が主体であるが、歯科医師や看護師さんも少数だが加わっている。医師の職種もまちまちではあるが、精神神経科医師が最多である。神経内科や総合診療内科の医師もおられ、幾多の困難を克服して病院や診療所にて地域医療に十分貢献しておられる方も多い。
現役を退いて会の御世話などをしていてくださる方もある。また、女性医師も2名おられてご活躍中である。先に日本医師会雑誌から転載したように、産業医の職域における役割と意義などを力説し、大手企業の産業医として貢献した医師もおられる。
一方、理学療法士の方は会の主な役員を兼ねて、リハビリの第一線で機能回復に貢献しておられる方がほとんどである。
ゆいまーるの会そのものは、経済的にはそんなに恵まれてはいないが、60名くらいの協力会員がおられて、経済的な賛助だけでなく事務局としても大助かりである。家族も協力会員として正会員の活動を支えている。
また、平成26年6月の横浜での日本精神神経学会学術総会で、守屋医師の計らいで守田代表、和歌山の生駒医師と茨城の大里医師のシンポジウムが行なわれる予定である。これを契機に会も大きく発展し、発表の内容などは、学会のお許しを受けて次号にでも詳細にお知らせできると確信している。
全国各地に散在する会員らは、力は微々たるものであっても、患者さんの身体や心の痛みを理解できる医療従事者として、診断と治療と機能回復などにじわじわと浸透して大きな成果を上げている事実をお示ししたい。
また最近、奄美群島や沖縄の島々で歌われる島歌が隆盛であり、これらの歌の間に結びつきがあって、その間に結人(ゆいびと)という言葉もささやかれている。更に結びつきというか仲間内という意味で結いの党という政治団体も生まれ、「ゆいまーる」なる沖縄の方言も全国区になりつつあるようである。そろそろ、よちよち歩きの幼児も学齢に達し、大きく羽ばたく候となりつつある。皆さま方の温かいご支援を賜る事を念じて、この稿を終えたい。
ゆいまーるよ! 大きくなれ、大きくなーれ!