【佳代の俳句散歩 (2)】     【機関誌第3号】     Top


                        戸 田 佳 代 (東京)


   目交の 白鳥に蹲踞して憩ふ    (まなかいの スワンにそんきょしていこう)


   ごんぎつね 童話生む里 暖炉燃ゆ (ごんぎつね どうわ うむさと だんろもゆ)


   尺寸の 雪踏みて来し 北の国   (しゃくすんの ゆきふみてきし きたのくに)


   しもとにも 雪吊りの美し 北の果 (しもとにも ゆきつりのはし きたのはて)

                    *しもとは、枝の茂った若い木立(漢字は木偏に、旁は若)


   四季咲きの 花片に日脚 白く伸ぶ (しきざきの かへんにひあし しろくのぶ)

                    * 四季咲きはバラの花