【佳代の俳句散歩(2)】     【機関誌第4号】     Top



                  戸 田  佳 代(東 京)



   白き花 白き香りの姫林檎    (しろきはな しろきかおりの ひめりんご)


   泥濘に 足とられつつ 梅の花  (ぬかるみに あしとられつつ うめのはな)


   一声の 鶯の音に 足止め    (ひとこえの うぐいすのねに あしとどめ)


   白雲の 流るる天に 辛夷咲く  (はくうんの ながるるそらに こぶしさく)


   幕あいの 廊下華やぐ 春芝居  (まくあいの ろうかはなやぐ はるしばい)