戸 田 陽(とだ きよし)(東京都)
ふと洩れた願をこめて独り言
川柳に集うみんなは杖と杖
横浜が虎を走らせ苦笑い
野次馬も今や豹変サポーター
甘辛のほんとの尺度 人の舌
玉手箱開けて消え去る姫の恋
病み上がり 予想に反しいい経過
日本人 短詩文学 世界一
ラストまで粘る答案 でも白紙
探し物何が何でも愛 平和
福は内 鬼散り散りの里帰り
顔に出る おとぼけは無理がん告知
* 三田川柳会 第三集(平成十九年)・第四集(平成二十五年)より