【きよしの川柳漫歩】   【機関誌第7号】   Top


               戸 田 陽(とだ きよし)(東京都)


    ふと洩れた願をこめて独り言

    川柳に集うみんなは杖と杖

    横浜が虎を走らせ苦笑い

    野次馬も今や豹変サポーター


    甘辛のほんとの尺度 人の舌

    玉手箱開けて消え去る姫の恋

    病み上がり 予想に反しいい経過

    日本人 短詩文学 世界一


    ラストまで粘る答案 でも白紙

    探し物何が何でも愛 平和

    福は内 鬼散り散りの里帰り

    顔に出る おとぼけは無理がん告知


    * 三田川柳会 第三集(平成十九年)・第四集(平成二十五年)より