【きよしの川柳漫歩(2)】     【機関誌第3号】     Top


                       戸 田 陽 (東京)

 ◆ なるほど編

   背伸びして出来る事なら みんなやる

   知らん顔するよりましなお節介

   今の子に もう見られない痩せ我慢

   年の功 やはり役立つ知恵袋

   お付き合い 一期一会で友数多

   悪口も 耳日曜で知らん顔


 ◆ 震災被災地へ

   東北に届け 声援 鎮魂歌

   原発はもう要らないと叫ぶ子ら


 ◆ 元気編

   歩く度 出逢いふれ合い 弾む足

   歩きたい 心うずうず杖頼り

   白い杖 独歩楽しむ散策路

   生きがいは メル友に打つ指踊る


 ◆ あるある編

   欄外の見出しにつられ買った本

   小声でも聞こえる不思議うちの祖母

   誰だって 二つや三つある秘密

   さりげない一言だけど気にかかる


 ◆ 世相編

   永田町 狐か狸 化かし合い

   泥仕合 もぐらそっくり永田町


 ◆ ほのぼの編

   世話になる 今も昔も妻頼み

   家族愛 絆(きずな)がっちり暮らす日々

   里の味 届く間は 母 元気

   二人連れ 健やかに生き共白髪


             (三田川柳会 句集 第三集・第四集より)