生 駒 芳 久(和 歌 山)
2008年6月、ゆいまーるの会は産声をあげました。そして、2年ごとに機関誌が発行されてまいりました。今回のゆいまーる機関誌第5号は、10周年の記念号となります。当初は、この10年を振り返る投稿を募集したつもりでした。しかし、いただいた原稿はどれもその年月をはるかに超える長い体験がにじみ出たものばかりでした。ゆいまーるの会が結成されるずっと前から、「視覚障害をもつ医療従事者」として悩み続けてきた軌跡が描かれていました。
また今回は、わたしたち医師や看護師などが臨床現場でどのように業務に取り組んでいるか、障害にどのように向き合っているかということを守田代表らの発案で原稿を募集し掲載することができました。これから同じ道を歩もうとする人たちの道しるべになれば幸いです。
おなじみとなりました、戸田夫妻の川柳と俳句の他に、安部さんからも大阪弁川柳の投稿をいただき、紙面を和ませてくれるものとなりました。
本文の中では取り上げていませんが、専門雑誌や医学論文のテキストファイル化は視覚障害をもつ医療従事者の日々の研鑽のためには欠かせないものです。これはボランティアの方々の地道なご苦労に頼ってまいりました。感謝に堪えません。
最後になりましたが、いつもわたしたちを支えてくださる協力会員の皆様と機関誌発行にあたり、ご尽力いただいた事務局に厚くお礼申し上げます。
2018年5月